七転八起「ななころびやおき」
座右の銘みたいに、好きなことば。ほんま、なんど転んでも起きますよ。
え? 「しちてんはっき」とも読むの?
いったいどっちが本命なんやろう。
「しち」と「なな」が気になったのは、ついこないだの出来事から。
京都での打合せ中に、とある銀行の支店名が出てきた。「七条」支店。
はて? 「しちじょう」か「ななじょう」か。
どっちでもいいような気もする。やけど京都の人に失礼かもしれないし、読めないの? と思われるのも嫌やし。
汗をかきつつ、素知らぬ顔で「支店さん」とにごしてみる。セーフ。
調べてみたら、「しちじょう」支店が正解。
で、西七条支店は「にしななじょう」支店と読むんや。え?
京都の通り名を順番にうたう童唄では、七条通りは「ひっちょう」通り。
市バスは「一条」「四条」と間違わないように、「ななじょう」とアナウンスするらしい。
しち、ひち、なな。
「七」という一文字でいろんなことを知ることができるし、言葉ってほんとに奥が深い。
後日、七条支店さんに電話したら、「しちじょう」「ななじょう」と、出るひとで名乗り方が違う。
なんや、割とゆるい。ちまちま悩んでいた自分が、いじらしく思えたのでした。
月一で、お話と挿絵を一つずつ。末永くおつきあい願えれば光栄です。